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第9章 伝えたい想い

男たちの動きが止まって静まり返る部屋の中。

私は何とか助けを求めたくて、外にいるはずのインターフォンを鳴らした誰かに気付いて欲しくて、小さく足を動かした。


助けて....ー。


ガチャリ。

願いが通じたのか扉が開く音。


「やっべ....」
小さく男が呟くと共に、私の身体から離れていく気持ち悪い感触。

「どうすんだよ」

「どうするって....逃げるしかねえだろ」

バタバタと男たちが慌てる様子が伝わる。

「....お前ら、何してんだよっ」
ガッと男を掴む、一人の影。

「り、....く....っ」

陸は私の方を向いて、目を見開く。

そして、すぐに掴んだ男を殴っていた。
「お前ら...許さねぇ」

ガタガタっと大きな音がして、男の呻き声が聞こえてくる。

「す、び..ばせん....」
殴られながら必死に許しを乞う。

「謝って済む問題じゃねえ」

「もう、しません....」

「当たり前だ」

「止めてくれ、こいつもう死んじまうよ...」

「そんな簡単に死ぬか」
もう一人の男が陸の動きを止めようとしていたけど、陸の拳は何度も何度も振り下ろされていた。

「り....く...、もぅ、止めて....」