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伝わらない想い
第5章 伝わらない想い

キラキラと輝くネオンを見ながら歩いていると、ふっと隣にいたはずの茜ちゃんの影が止まったのがわかった。
後ろを振り返る彼女の目線の先を追っていくと、一番見たくない影。
会いたくなくて、避けていた奴の姿があった。
その影を、静かに切ない目をして見つめる彼女の姿が俺の心を締め付けた。
「茜ちゃん」
彼女の名前を呼ぶ。
「あ、...何もない」
そう言う彼女の顔は、何もないようには見えなくて。
「行こうか」
俺は構わず手を取り歩き出した。
「あの、陸さん...」
彼女の言葉を遮るように俺は話した。
「今から行く店、かなり美味いから...楽しみにしてて」
無理矢理笑顔を作り笑いかける。
彼女が...、茜ちゃんが何か言いたそうにしている。
そして、それが何なのか。
俺には解っている。
解っているから、聞きたくないんだ。
後ろを振り返る彼女の目線の先を追っていくと、一番見たくない影。
会いたくなくて、避けていた奴の姿があった。
その影を、静かに切ない目をして見つめる彼女の姿が俺の心を締め付けた。
「茜ちゃん」
彼女の名前を呼ぶ。
「あ、...何もない」
そう言う彼女の顔は、何もないようには見えなくて。
「行こうか」
俺は構わず手を取り歩き出した。
「あの、陸さん...」
彼女の言葉を遮るように俺は話した。
「今から行く店、かなり美味いから...楽しみにしてて」
無理矢理笑顔を作り笑いかける。
彼女が...、茜ちゃんが何か言いたそうにしている。
そして、それが何なのか。
俺には解っている。
解っているから、聞きたくないんだ。

