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友達でいるしかない
第5章 変わらない想い
シズと別れてポッカリと穴が開いたみたいに日常が満たされない。
毎日いた彼女がいなくなって何をしていいのか分からないと言ったほうが正しい。
好きという気持ちは残っていても彼女の言葉の方が重く心に刻まれた。
『奥深くにあるものはきっと変わらない』
そうなんだろうと思う。
変わるんであれば当の昔に変えている。
変わらないから奥深くに沈めこんでいるにすぎない。
最初からあきらめて見ないふりをしている。
指摘されてもそれは変わらない。
きっとこれからもそれは変らない。
何もすることがない毎日をただただぼーっと過ごす。
部活でも入ってればよかったと思ってしまう。
「…帰ろう…」
誰もいなくなった教室をでて廊下を歩く。
文香のクラスの前を通ると文香が一人本を読んでいるのが見えた。
少しの間入口に寄りかかり見つめる。
文香は俺に気付かずに本を読み続ける。
「まだ帰らないの?」
本から目を上げ俺を見る。
少し驚いた顔。
「うん。彼氏待ち…。則孝は?」
「別に…それより、お前彼氏いたのな?」
何を言っていいのか分からず当たり前のことを聞く。
文香の前の椅子を引いて真正面から見据えた。
久しぶりに顔を真正面から見た気がした。
キョトンとしていた顔が意地悪な顔に変わるのがはっきり分かった。
「今さら??もう、つきあって半年になるよ。…誰かさんは自分のことに夢中だったからねぇ~私のことなんて忘れてたくせに」
「んっ…ごめん。俺…好きになったら他の事目に入らなくなるタイプらしい…」
はははっと笑ってごまかす。
本当はずっと前から知ってる…なんて今更いえない。
「別にいいよ。私も彼氏できたし」
毎日いた彼女がいなくなって何をしていいのか分からないと言ったほうが正しい。
好きという気持ちは残っていても彼女の言葉の方が重く心に刻まれた。
『奥深くにあるものはきっと変わらない』
そうなんだろうと思う。
変わるんであれば当の昔に変えている。
変わらないから奥深くに沈めこんでいるにすぎない。
最初からあきらめて見ないふりをしている。
指摘されてもそれは変わらない。
きっとこれからもそれは変らない。
何もすることがない毎日をただただぼーっと過ごす。
部活でも入ってればよかったと思ってしまう。
「…帰ろう…」
誰もいなくなった教室をでて廊下を歩く。
文香のクラスの前を通ると文香が一人本を読んでいるのが見えた。
少しの間入口に寄りかかり見つめる。
文香は俺に気付かずに本を読み続ける。
「まだ帰らないの?」
本から目を上げ俺を見る。
少し驚いた顔。
「うん。彼氏待ち…。則孝は?」
「別に…それより、お前彼氏いたのな?」
何を言っていいのか分からず当たり前のことを聞く。
文香の前の椅子を引いて真正面から見据えた。
久しぶりに顔を真正面から見た気がした。
キョトンとしていた顔が意地悪な顔に変わるのがはっきり分かった。
「今さら??もう、つきあって半年になるよ。…誰かさんは自分のことに夢中だったからねぇ~私のことなんて忘れてたくせに」
「んっ…ごめん。俺…好きになったら他の事目に入らなくなるタイプらしい…」
はははっと笑ってごまかす。
本当はずっと前から知ってる…なんて今更いえない。
「別にいいよ。私も彼氏できたし」