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サイドストーリー7
第17章 セカンドラブ②
梅雨が明けて、毎日暑い日が続いてる。
ベランダのハーブも元気に育ってる。
日曜日の朝早くに、暑くなる前にベランダに出てハーブに水をあげていたら
祐一くんが起きて来て
「ベランダでこんなのやってたんだ」
と、パジャマで少し寝ぐせの付いた髪のまま窓に寄り掛かっていた。
「夕飯にたまに入ってるよ」
「食べ物?」
「ハーブだよ」
バジルの葉を1枚摘んで、祐一くんの鼻に近付ける。
「うん。覚えのある匂いだ」
食に無頓着な祐一くんに覚えてもらっていたなんて嬉しい。

「朝ごはんにしようか」

祐一くんは会社のパリッとした雰囲気からは想像もつかない
だらしのない恰好で、パジャマのままテーブルに着いた。

朝ごはんを作って出すと美味しそうに食べてくれる。
幸せだな、と思う。

「何?」

じっと見つめる私に祐一くんが笑った。

「フツーの日常が幸せだな、と思って」
「そうだな」

口には出さなくても、二人とも私が記憶をなくしていた
あの数日の事を思い出していた。
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