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サイドストーリー7
第17章 セカンドラブ②
「ね・・・」
「ん?」

「あの時・・・」
「うん」

「何が1番イヤだった?」
「イヤ?」

「うん。数年前の自分に戻った私との生活で
何が1番不便と言うか、いやだった?」

私の問いに祐一くんはお箸を置いて、私をじっと見つめた。

「抱きしめられない事とか、旧姓で呼んでいたこととか・・・色々あるけど」
「うん」
「言葉・・・かな」
「言葉?」

「そう。しおりは俺に対して上司としての記憶しかないから敬語だった」
「あ・・・」

「実際の距離よりも、距離を感じたよ」

真面目にそう言った後、私の泣きそうな顔を見てふっと笑った。

「だから、今が余計幸せに感じる」
「・・・私も」
凄く幸せ。祐一くん、愛してる・・・

「しおり、愛してるよ」
「あ~!今私が言おうとしたのに!」

「じゃぁ、言って」
祐一くんは幸せそうにクスクス笑った。

「祐一くん、愛してるよ」

私たちは椅子から立ち上がって、テーブルの真ん中でキスをした。


END***

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