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サイドストーリー7
第21章 虹色の楽譜
「まだ時間あるじゃない」
「少し早めに出て、横浜でデートでもしようと思ったんだけど」
「ん~・・・これ読んでから!」

「茜さん」
「ちょっと待って。すぐ読んじゃうから」

「茜さん」
「みて!この写真!よく撮れてる!」

「茜さん」
「もう!この記事読みたいの!」

「茜さん。僕はここにいるよ」

そう言って雑誌と私の間に絶賛されていた音を紡ぎだす手のひらをかざした。

「・・・・」
「本物がここにいるんだけど」

少し機嫌の悪くなった声で、そういうから
目の前の手をとって指先にキスをする。

「ごめんね」
「良いけど・・・」

それでも機嫌の治らない奏くんに

「自慢したっていいじゃない?6年も待ったんだから」
「だれに?ここには2人しかいないんだけど」
「気持ちの問題よ」
「ふ~ん・・・・で?だれにさ?」

「世界中に。そして私自身に!」

奏くんは真っ赤になってフッとそっぽを向いた。



END*****

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