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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第5章 乱暴でもいいから、奪って
「えっと……し……しし……しっ……」
堺はしのをどう呼んで良いか本気で悩んでいるようだった。しのの顔を見て、天井を仰ぎ、深い溜め息を吐いて俯き頭を抱えて呻く、という一連の動作を何回か繰り返してから咳払いをして真剣な顔でこう言った。
「は……ハニー……」
「――ぶっ!」
しのはとうとう吹き出してしまった。
涙はいつの間にか引っ込んでしまい、込み上げる可笑しさで笑いが止まらない。
呼吸が苦しくなる程に笑って堺の胸を拳で何度も叩き、彼が目を白黒させるが、しのは突然叩くのを止めたかと思うと彼の胸の中へと飛び込んだ。

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