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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第5章 乱暴でもいいから、奪って
「しのっ……わっわわわ……じゃなくてはっハニーっ」
堺は文字通りしのに翻弄されていた。ずっと女性と距離を置いていた彼だが、女の扱いを忘れてしまった訳ではない。そう多くはないにしても平均――何をもってしてそう呼ぶのかは分からないが――その位の経験はしてきている。
だが彼は、本気で好きになればなるほどに挙動不審になり、相手に振り回されてしまうというパターンに陥りがちだった。
――今日初めて会ったばかりの女の子の態度にビクビクしたりドキドキしたりムラムラするなんて……まさか、まさかのまさか!しのちゃんに……ほっ……惚れてしまったっていうのか?三十代半ばのオッサンの僕が、美少女アイドルに本気で……?そ……そんな事が……っ!
「……私を……好き?」
しのは頬を薔薇色に染めて堺の胸に顔を埋めたまま囁いた。
「ひいいいっ!」
また心の呟きを彼女に読まれている!と堺はおののき叫ぶが、しのはもう慣れたようで、彼の胸から顔を離すと、頬に手を添えて軽くキスをした。

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