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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第2章 出逢い、夏フェス
しのが肘に痛みを覚え手で擦ると、赤い血が付いていた。
頭も背中にも痛みや違和感はない処をみると、咄嗟に腕で自分を庇ったのだろう。
――死んでも構わないと思っていたのに、やっぱり私は命が惜しいの――?なんだかバカみたい……
「……っき……君……っ……怪我は」
下から聞こえる声に我にかえり、しのは自分が男の腰に跨がる体勢で倒れているのに気付き、小さく悲鳴を上げた。
あろうことか、これは男を押し倒す様な格好にも見える。
「……血が出てるね……上手くキャッチ出来なくて、すいません……」
男はしのに乗っかられたままで、何処か痛むのだろうか、少し顔を歪めて笑った。白い歯が覗き、頬に笑窪が出来る。
デニムのシャツに、ポケットが沢山付いたカーキのベストを羽織っているこの男は多分一回りは歳上なのだろう。だがその飾らない笑顔は少年の様にも見えた。

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