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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第2章 出逢い、夏フェス
堺は目を丸くして固まっているしのを見て、ひょっとしたら彼女は頭を打ってしまって、そのせいで言葉が出ないのだろうか――と咄嗟に思った。
ステージをところ狭しとでも言うように元気に駆け回って盛り上げていた彼女と今目の前にいる少女は別人に見える。
気の強そうな目元が僅かに震え、乱れて頬に貼り付いた栗色の髪を直そうともせず、擦りむいた痛々しい白い肘には一度手で触れただけで、ドレスから覗く柔らかそうな太股に血が伝い落ちるままにしている。
背中に鋭い痛みを感じたが、堺は歯を食い縛り上半身を起こし、しのの膝の裏に両腕を差し入れて抱き上げた。

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