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熱・愛・契約~熱・愛・事変
第2章 出逢い、夏フェス
『――会場の皆様……ただいまオリオン21のライヴ中に発生した事故により、一時演目を中断しておりますが……ここで今一度、本イベントの注意事項を申し上げます』
ステージの真ん中でスタンドマイクを持ち話しているのはペコだった。
ペコはポキノンの編集長で、今回のイベントの実質のまとめ役なのだ。鮮やかなラメ入りの赤のフレームの女王様眼鏡を光らせて堂々とステージに立っているペコはある種の迫力があり、ざわついていた客も水を打ったように静かになった。
ペコはそれを確認するかのように会場全体を見渡し、息を吸い込み、続ける。
『本イベントにおいては、ステージへ向かって物を投げ込む、ダイブなどの危険行為は一切禁止です。観客がそういった行為を出演者に煽るなどの行為も禁止です!』
会場はわずかにざわつくが、ペコは笑顔を一転させ厳しい表情になった。
『……て……こんな注意事項は、色んなイベントに足を運んでいるロックファンなら耳にタコが出来るくらい、聞いてるわよね?
……なら、わかるわよね?ここへ来たのは……暴れるのが目的なの?……音楽そっちのけで、人の頭の上を転がったり、押し退けたりするため?
違うわよね?皆さんは音を楽しみに来たんでしょう?大好きな音で遊ぶためにチケットを取って、今日のためにお仕事やら勉強やら……色々頑張ってきたんでしょう?
もしも暴れにきた、ていう方がいらっしゃるなら、チケット代はお返ししますから――帰って頂きますよ?
どうですか?……暴れたくて仕方がない……という方はいますか――?えええっ?どうなのよ!』

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