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彼の秘密
第13章 兄弟喧嘩
「神室。」
なんでこんな時に・・・タイミングがはっきり言って悪い。

「奇遇だね、ここで会う・・・なんか邪魔したね」

「ほんとだよ」

俺と神室が話してる間に姫は神室に近づいてってこいつを盾にするように俺から逃げる。
「まーた何かされたの?マッツンは。」

「・・・うん。」
と姫はうなづく。
ふらふら行ってこんな事態になったのに。
ムカつくなぁ

「ミヤちゃんもイチャイチャするのもいいけど程々にね。
じゃあ・・・どうせなら一緒に回ろっか。」
神室は俺たちとの仲を知ってるし、そこまで鈍感な奴じゃない。
むしろ人の心を汲み取るのは得意なほうだ。

神室は一回こっちをチラッと見てから申しわけなさそうに左手を顔の前に持ってきて頭を軽く下げながら反対の手を姫の頭に手を置く。
仲を取り持とうとしてくれてるのはいいのだが、姫から手をどけてほしいと思うのも本心だ。
でもまぁ・・・昔からの友人の心をないがしろにするのも違うのでしぶしぶうなづいた。
「わかった、いいよ」

「ほんとう?ありがとうミヤちゃん」

「え・・・えっと」

「何?行くよ姫」
と言いつつ俺は姫の隣に立たずに神室の横に行った。
まだ、ていうか当然怒りは収まらないから姫に謝らせるまで姫には手を出さないことにした。

姫を見るとすごい戸惑っててすぐ何かを言おうと口を開くけど、すぐ俯いて神室の裾を掴む。
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