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彼の秘密
第5章 日常
何度、雫にこの気持ちを打ち明けようと悩んだか。

その度に、自分でブレーキもかけた。

何故?

関係を壊したくなかった。

恋人になれなくても、友達の中で一番のポジションにいたかったから。
だから、自分には難しいレベルの高校に入るために勉強をして雫と同じ高校に入った。

同じクラスになれた時は、まじで嬉しくて抱きつきたいくらいだった。
やっと、雫を一番近くで守れると思った。

なのに、雫には彼女ができて・・・

悔しかったけど嬉しくもあった。
だって、やっと雫は、良い学校、友達、先生に囲まれて学生らしい楽しそうな生活が送れそうだから。

でもやっぱり悔しかった。

あの日、部屋で落ち込んだ。

自分の気持ちを伝えられないままに終わるのは、予想以上に後悔が募った。

だから、さっきの関口の言葉は当たってる。
告白したい。
気持ちを伝えたい。

でも怖い。どうしようもなく。

でも、この手から離れていくなら俺は引き止められるなら引き止めたい。

そこで、ふとさっきの関口の言葉が気になった。
『あいつ、誰とも付き合ってないよ。』

なんであんなこと言ったのだろう?

・・・自分で探ってみるか。

河辺は頬を叩き立ち上がって部活見学に向った
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