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彼の秘密
第6章 球技大会
「ということがあったわけですよ。」
と電車のつり革に掴まりながらぐったりと、疲れた様子の雫。

「あはは、良かったじゃない。モテて」
と先輩は軽く言うだけ。
「あはは、て笑い事じゃないですよ!男にモテて何が嬉しいんですか」

「でもそれだけ優秀ってことでしょ?」

「それは・・・そうなんですかねぇ」
案外優秀と言われて嬉しいから照れた

「うん、でっ?他には面白いことあった?」

「これだけです。ってか、面白がらないでください!!」

「だって、面白いんだもん。雫。」

「もう・・・あっ!そういえば、先輩は部活入ってますか?」

「ううん入ってないよ?」

「え?じゃぁこんな時間まで何してるんです?」
今の時刻は20:00。
全ての活動を終えなきゃいけない最終下校時間だ。
「生徒会の仕事。球技際のクラスの組み合わせとか、進行の流れを考えたり。その他の資料のまとめ。後は勉強してたかな。」
その言葉に少し気が滅入る
「そういえば、球技際の後はすぐに中間ですもんね。」

「雫は勉強の方はどうなの?」

「ぼちぼちです。学年の10位位を狙えればいいかなと。」

「結構上狙うんだね。全クラス合計は130位でしょ?クラスは?」

「Bクラスですけど」

「Bで10位か。頑張ってね。」

「はい。Aには手強いのがいますからねぇ」

「堺 雅君だっけ?」

「知ってますか?」

「うん、一年に頭がよくて顔もよし。運動もできる天才が来たって噂だよ?」

「すごいですね。・・・でも本当彼はすごいんですよ。
勉強はもちろん死角なしで小テストはいつも満点らしく。運動神経も良いんですって。
今回の球技際でも、サッカー部とタメ張れるくらい上手いらしいです。」

「ふーん、ちょっと弱気?」

「違いますよ!
ただ普通にすごいなぁって思うだけです。もちろん勝ちますよどっちも」

「そう?なら頑張ってね」

「はい!」

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