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タイムリミット365
第10章 愛を刻んで
輝翔と出逢ってから、10ヶ月がもうすぐたとうとしている。
最後の作品の原稿を出して、まだ1ヶ月も過ぎてないのに、輝翔はあの日よりも、明らかに弱っていた。
歩くだけでも息があがる輝翔は外出するときには、車椅子に乗るようになった。
疲れやすいために、横になっている時間も増えたが、私と出来るだけ、時間を過ごそうとしてくれている。
日中に私が料理の勉強をしていると、同じ部屋にいてくれて、私の様子をマッタリと見ては、たまに話しを聞いてくれていた。
そんな輝翔と過ごすマッタリとした毎日にさえ、私は幸せを感じていた。
この日夕飯を食べた後、シャワーを浴びた輝翔が、久しぶりに私を後ろから抱き締めてきた。
私の体に巻き付く輝翔の腕は、細くなったけど、抱き締める腕の力はまだ力強くて、私はホッとする。