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タイムリミット365
第11章 愛をありがとう
「やだぁー!!きらと!きらと!!」
その現状にパニックになった私は輝翔の動かなくなった体を揺すった。
何度揺すっても、輝翔は動かなければ、返事もしてくれない。
お願いだから、瞳を開けて!
また優しく私に触れてよ!
愛してるって、囁いてよ!
ねぇ、輝翔!
お願いだから、私をおいていかないでよ!
「やだっ!やだよ!輝翔!!」
まだ、こんなに温かい。
輝翔は死んでなんていない!
そう言い聞かせていたのに…。
かけつけた先生の言葉が、私に現実をつきつけた。
「成海輝翔さん、20時10分。ご臨終です。」
こうして、最期に愛してるって、甘い甘い言葉を私に残して、輝翔は遠い遠い世界に逝ってしまった。