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タイムリミット365
第3章 365日の時間
夕陽を見て、私達は今さっき来た道を戻った。
さっき歩いた道も、陽が落ちただけで、こんなにも違う顔を見せるんだ。
普段忙しく生きてきて、当たり前に過ぎていく日常を見て生きる事なんて、なかった。
自由に生きていくという事は、こうやって色んな物が見えていく事なんだね。
輝翔が言いたい事が、少しわかった気がしていた。
この自然の中に、確かに今、私と輝翔は存在している。
誰かに認めてもらう為ではなく、自分の為に。
これからの364日が、私にとって全てが新鮮で発見の連続になるんだろう。
きっと、輝翔がそれを教えてくれる。