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恋の行方を探してください【完結】
第36章 【三十六話】みんな私の御庭番ですから

由臣にそう言われて、すっかり気持ち悪さから解放されていることに気がついた。
「話がすっかり逸れてしまったけれど、元に戻そうか」
「はい」
そもそも、どうして話が脱線したのかと美哉は思い返し、その内容に真っ赤になった。
「高木さんは槇さんと別れたくなかった、んですよね」
「あぁ、本人も言っていたけれど、蕩けるような一夜をもらった高木小夜も、金山果代と同じく、槇のストーカーになったんだろうな」
「……え?」
「とはいえ、元々は槇から近寄ってきたわけだから、そこはお互い様でもあったりする」
「でも……」
「なんだ」
「高木さんは、そのぉ、一度ではないと言ってましたけど」
「そこは事実だろうな。槇も高木小夜との夜が忘れられなかったんだろう」
だからといって、と由臣は続けた。
「身体の相性がいいから、即、結婚、となるほど、槇はまだ遊び足りてなかったんだろうな」
「……どれだけ女性とそういう関係になりたかったんですかね」
「さぁ、死んでしまったから確認は取れないけれど、たくさんの女性と関係を持ちたかったのは確かだな」
「最低です」
「まあ、そうだが。需要があっても、供給がなければ成立しない。一晩だけでもいいという女性は多かったという話だから、そこもやはり、お互い様だよな」
「……分かりません」
「あぁ、俺たちは分からなくていいことだ」
そう言って、由臣は美哉の髪を優しく撫でた。
「話がすっかり逸れてしまったけれど、元に戻そうか」
「はい」
そもそも、どうして話が脱線したのかと美哉は思い返し、その内容に真っ赤になった。
「高木さんは槇さんと別れたくなかった、んですよね」
「あぁ、本人も言っていたけれど、蕩けるような一夜をもらった高木小夜も、金山果代と同じく、槇のストーカーになったんだろうな」
「……え?」
「とはいえ、元々は槇から近寄ってきたわけだから、そこはお互い様でもあったりする」
「でも……」
「なんだ」
「高木さんは、そのぉ、一度ではないと言ってましたけど」
「そこは事実だろうな。槇も高木小夜との夜が忘れられなかったんだろう」
だからといって、と由臣は続けた。
「身体の相性がいいから、即、結婚、となるほど、槇はまだ遊び足りてなかったんだろうな」
「……どれだけ女性とそういう関係になりたかったんですかね」
「さぁ、死んでしまったから確認は取れないけれど、たくさんの女性と関係を持ちたかったのは確かだな」
「最低です」
「まあ、そうだが。需要があっても、供給がなければ成立しない。一晩だけでもいいという女性は多かったという話だから、そこもやはり、お互い様だよな」
「……分かりません」
「あぁ、俺たちは分からなくていいことだ」
そう言って、由臣は美哉の髪を優しく撫でた。

