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恋は盲目
第1章 私の片想い
結局あれから私は授業に集中出来なかった。
総司君の様子を伺おうにも彼はあまりに普通で、あれは私の妄想だったんじゃないかと思うくらいだった。
シャーペンを返してもらった時も私だけがドキドキして慌ててしまった。
今は駐車場で迎えを待っている。
今日も話せるかなと思ったけど、都ちゃんの迎えもまだのようで一緒に待っている。
こういう時、総司君は帰ってしまう。
「ねね、本当のところどうなの?」
都ちゃんが好奇心いっぱいで聞いてくる。
「や、本当に何にもない。だって慶太だよ?子供の頃から知ってるし、そういう風に見れない。」
正直に言った。
「えーもったいない!慶太イケメンだし、私なら付き合うな〜。とりあえずで付き合っちゃえばいいのに!」
都ちゃんが無邪気に提案する。
「無理無理!想像もできない。」
わーきゃーと2人ではしゃいでいると、
「わ!危ねっ!」
都ちゃんが総司君の自転車とぶつかりそうになった。
帰ったと思っていたのに。まだ残ってたんだ。