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天使さまっ!
第10章 番外編
「『ありがとう』って言ったんだよ。あの子を一緒に助けてくれたから」
目の前で泣きじゃくっていたその人が、どうしようもないくらい愛しい生き物に思えて、こんなふうにもう泣かないでいいように幸せにしてあげたいなんて何故か思って。
悩みがあるなら、解消してあげたい。不感症なんて、ただの戯言だって教えてあげたい。
そんなふうに思っていたら僕は自然に口付けをしていた。
この国では、それは挨拶じゃなくて、もっと親しいコミュニケーションだってことは一応わかっていたけど。キスしたかった。