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想いのカタチ
第7章 幸せのバトン
「だって、しょうがないじゃん。2人が幸せにならないと、僕と美鈴も幸せになれないんだからさ」

そう。
幼馴染のみんなに祝福をしてほしくて、特に高校時代に色々あった僕と篠宮の関係を危惧してた。
たぶん、それもあって一番に祝福してほしい一人だったんだろう。
だから、2年近くプロポーズを断り続けてた。
僕はそんなことだと思わずに…僕が文香を好きな気持ちが残ってると心配してるのだと思っていた。
男と女の考えは違うとあたらためて思った出来事でもあった。
篠宮に祝福してもらわなくても良いと、美鈴は言ったけど、心のどこかではその願いは存在しているのは手に取るように分かった。
だから文香から連絡を貰った時に、一度話してみようと、今になるわけで…

「結婚式を挙げるときには、美鈴が一番幸せであってほしいと思う。それには僕と篠宮君との確執?を取るのが一番だと思ってね。呼び出したんだ」

「そんなに好きなのか?美鈴の事」

「それ聞く?君が文香を思う気持ちと同じだと思うよ。美鈴は僕の心を救ってくれた。僕の幸せの道を一緒に歩んでくれる唯一の人だと思ってる。だからね。世界で一番幸せな花嫁にしてあげたいんだよ」

恥ずかし気もなく正直な気持ちを告げた。
篠宮は少し考えているようだった。
言いたいこと、伝えたいことは全て伝えた。
あとの答えを出すのは篠宮本人。
だけど、きっと彼は祝福してくれると思う。
文香が好きになった人はそういう人。
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