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狂い咲く花
第17章 二、千寿菊 - 嫉妬
「麻耶…良く頑張ったね…信じてあげるよ」

「…本当??もう…いらない子じゃない?」

息を上げたまま心配そうに聞いてくる麻耶が愛おしく思えて、そして誰にも渡したくないと強く願う。

「ああ。いらない子じゃないよ。僕の大事な麻耶…もう約束を破らないで?僕を怒らせないで?僕だけを見つめて、僕だけを受け入れて?僕がずっと麻耶を愛していられるように…僕が君を…」

最後の言葉を聞き取ることが出来なかった。
しかし、その言葉の本当の意味を知らない麻耶は、許してもらえたことを喜んで言葉を告げる。

「もちろんだよ…南和だけだから…もう約束破らないから…ずっと麻耶の傍にいて…麻耶だけを愛して」

その心からの言葉を受け取ると、南和は極上の笑みを浮かべてそっと口づけをした。
もう自分から逃れらない麻耶への誓いのように…
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