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狂い咲く花
第19章 二、牡丹一華 - 希望
美弥は、葉月を完全に断ち切るために自分から告げる。
「もうあれから2年…。お互いがお互いに囚われるのは終わりにしましょう…平気なふりをして、お互いに気を使ってきたけれど、それでは私は幸せになれないことが分かったの。私を幸せにできるのはあなたじゃない。彼に会ってそれが良く分かったの…。」
「それが…美弥の本心?」
「ええ…あなたを好きだった気持ちは遠い昔のモノ…時は流れて気持ちも変わったの…お互いに、今の生活を大切にしましょう…」
笑顔で答える美弥をみて複雑な心境になる。
だったら、あの夜の事は何だったのか。
幸せにしてほしかったと告げた美弥の思いはなんだったのかと。
どんなに終わりの言葉を言われても葉月は断ち切ることができなかった。
「でも、心配してくれてありがとう。義理の弟の優しさだと受け止めておくわね。」
にっこりと笑って、最後の一線を引く。
義理の姉、弟以外のなにものでもないのだと葉月に分からせるために。
自分自身に言い聞かせるために。
「もう、遅いし帰りましょう?家が見えてるから私はここで大丈夫だから、蘭子を早く連れて帰ってあげてちょうだい」
葉月の腕の中で眠りにつきそうな蘭子を見て、そっと触れる。
「それじゃあ、またね」
笑顔で別れを告げて葉月に背を向け、その場から一刻も逃げ出したくて足早になる。
葉月もまた、美弥の背中を見つめながら、自覚してしまった自分の想いを持て余していた。
「もうあれから2年…。お互いがお互いに囚われるのは終わりにしましょう…平気なふりをして、お互いに気を使ってきたけれど、それでは私は幸せになれないことが分かったの。私を幸せにできるのはあなたじゃない。彼に会ってそれが良く分かったの…。」
「それが…美弥の本心?」
「ええ…あなたを好きだった気持ちは遠い昔のモノ…時は流れて気持ちも変わったの…お互いに、今の生活を大切にしましょう…」
笑顔で答える美弥をみて複雑な心境になる。
だったら、あの夜の事は何だったのか。
幸せにしてほしかったと告げた美弥の思いはなんだったのかと。
どんなに終わりの言葉を言われても葉月は断ち切ることができなかった。
「でも、心配してくれてありがとう。義理の弟の優しさだと受け止めておくわね。」
にっこりと笑って、最後の一線を引く。
義理の姉、弟以外のなにものでもないのだと葉月に分からせるために。
自分自身に言い聞かせるために。
「もう、遅いし帰りましょう?家が見えてるから私はここで大丈夫だから、蘭子を早く連れて帰ってあげてちょうだい」
葉月の腕の中で眠りにつきそうな蘭子を見て、そっと触れる。
「それじゃあ、またね」
笑顔で別れを告げて葉月に背を向け、その場から一刻も逃げ出したくて足早になる。
葉月もまた、美弥の背中を見つめながら、自覚してしまった自分の想いを持て余していた。