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第22章 二、金盞花　-　寂しさ

「アアアッ…イクっ…」

大きく身体を反らしながら激しく絶頂を迎え、力果てたかのようにぐったりと身体を横たえる。
徐々に動きをゆるめながら、うつ伏せになっている麻耶の背中に軽く体重をかけた。
南和の重みを感じながら麻耶は小さく身体を痙攣させ余韻に浸った。
背中を舌で舐めまわしながら、麻耶の指に自分の指を絡めて丹念に舐めていく。
それだけでも、今の麻耶の身体は反応して小刻みに震えた。

「愛しるるよ。麻耶」

耳元で甘い言葉を囁いて、耳の中に舌を入れて舐める。

「ああっ…麻耶も愛してる」

繋がれた手を力強く握りしめながら南和が欲しい言葉を口にする。

「麻耶の身体は誰のもの？」

「南和のモノだよ」

「麻耶の心は誰のもの？」

「南和のモノ…南和だけしか好きじゃない…求めない…麻耶が好きなのは南和だけ」

南和は麻耶の中から抜け出して、麻耶を仰向けにさせ、上から真っ直ぐに見つめる。
目と目が絡み合っても口づけをしようとしない南和に、麻耶が手を伸ばして南和の顔を自分に近づけて唇を重ね合わせた。
自分から舌を挿しこみ南和の舌を捉えて、まだ足りないと必死に南和の舌を絡めとっていく。

「…南和…足りないの…満足できないの」

離れた口からこぼれる麻耶の言葉に、少し考えを巡らせる。
ここ最近の麻耶の状態がおかしいことは何となく気が付いていた。
どんなに心と身体を愛しても満足することがないことに疑惑さえ抱き始めていた。