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狂い咲く花
第23章 二、仏桑華 - 新しい恋
「ひどすぎる…あまりにも、麻耶がかわいそうだ…」
「ごめん…」
南和の一言が葉月を突き落とす。
「麻耶は…葉月を慕っているよね。好きだよね。その心を弄んでるの?子供だと思って馬鹿にしているの?」
「馬鹿になんて…してない…」
「だったら何?麻耶の気持ちを知りながら、美弥を想ってるのはなんで?麻耶の心なんてどうでもいいの?葉月がやってること…滅茶苦茶だよ」
「分かってる…分かってるけど…あの時は、そうするしかなかった…あの時は守ってやりたいって思ったんだ」
「そう思いながら、美弥のことも忘れられないんじゃ麻耶がかわいそうだ」
頭をかかえながら南和は、麻耶の事を哀れに思った。
どんなに思っても報われることのない麻耶の想いを考えれば、今の状況を手放しでは喜べない。
「僕たち4人の中で一番大人だと思ってたけど、葉月が一番最低な男だったなんて、がっかりしたよ…見損なったよ。」
言いたいことだけ口にして南和は立ち上がった。
「蘭子は僕が連れて帰るから…落ち着いてから帰ってあげて…絶対に、麻耶には気が付かれないでよね。葉月が麻耶より美弥が好きだって気持ち」
それだけ告げると、項垂れている葉月を残して、反対方向から離れに向かった。
残された葉月は、動く事さえできず頭を垂れて心の整理をつけようとしていた。
「ごめん…」
南和の一言が葉月を突き落とす。
「麻耶は…葉月を慕っているよね。好きだよね。その心を弄んでるの?子供だと思って馬鹿にしているの?」
「馬鹿になんて…してない…」
「だったら何?麻耶の気持ちを知りながら、美弥を想ってるのはなんで?麻耶の心なんてどうでもいいの?葉月がやってること…滅茶苦茶だよ」
「分かってる…分かってるけど…あの時は、そうするしかなかった…あの時は守ってやりたいって思ったんだ」
「そう思いながら、美弥のことも忘れられないんじゃ麻耶がかわいそうだ」
頭をかかえながら南和は、麻耶の事を哀れに思った。
どんなに思っても報われることのない麻耶の想いを考えれば、今の状況を手放しでは喜べない。
「僕たち4人の中で一番大人だと思ってたけど、葉月が一番最低な男だったなんて、がっかりしたよ…見損なったよ。」
言いたいことだけ口にして南和は立ち上がった。
「蘭子は僕が連れて帰るから…落ち着いてから帰ってあげて…絶対に、麻耶には気が付かれないでよね。葉月が麻耶より美弥が好きだって気持ち」
それだけ告げると、項垂れている葉月を残して、反対方向から離れに向かった。
残された葉月は、動く事さえできず頭を垂れて心の整理をつけようとしていた。