この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
狂い咲く花
第28章 三、クロッカス - 愛をもう一度(紫)
幸信の消えた姿を思い出しながら、彼の深い愛を思い葉月と重ねる。

「葉月に会いたいな」

愛しい人の名を口にして、そこにいない葉月を思いだす。

「想いは通じるものだよ」

不意に聞こえた声に驚き、声がしたほうに顔を向ける。
そこには美弥が今一番会いたい人が立っていた。

「どうして…帰ったんじゃなかったの?」

うれしさと驚きで声が裏返る。

「俺に会いたかったの?」

葉月は、ゆっくりと近づきながらうれしそうに美弥に聞く。
美弥は遠慮せずに自分の気持ちを正直に口にする。

「うん…会いたかった…」

葉月に手を差し出すと、躊躇なくその手を握りしめる。
その当たり前の行為が美弥の心を満たしていく。

『葉月さんの手を離さないように』

幸信の言葉が頭に浮かぶ。
言われなくても離す気など美弥にはない。

「何を考えてる?」

何も言わずに葉月に握られている手を見つめている美弥に聞く。
その言葉に美弥は迷った。
幸信が来たこと、そして話をしたことを告げるべきかを。
心配するかもしれない。
けれど、彼が残してくれた言葉をどうしても伝えたくなり、正直に話すことにした。
/661ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ