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第29章 三、水仙　-　自己愛

「イヤァン…それっだめぇ…」

がっちりと麻耶の身体を固定して、ゆっくりと奥深い場所だけを責める。
身体の奥底から沸き起こる感覚に麻耶が逃れよと必死に動きまわるがそれを許さない。

「アッ…南和っ…アアアアッ」

震えながら南和の腕を握り締めて押し寄せる新たな快楽を迎えようとする。
奥深い場所だけ責めていた動きを変え、大きな動きで麻耶を翻弄する。
重く深い動きに麻耶の神経は限界に向かっていた。
声にならない声に変化し、時には息を止め、身体を仰け反りながら反応し始める。
その姿が何を意味するのか。
南和は麻耶の締め付け具合から察する。

「僕を感じながらイッて」

その言葉が届いたのか、南和に縋り付き大きく仰け反りながら最後の瞬間を迎えようとする。

「ア゛――――」

大きく身体を震わせて絶頂を迎える。
絶頂を迎えても止まることのない動きに、麻耶は悶え絶叫する。

「イヤァ――――…アアアアッ…やめてぇ…」

南和の胸を押しのけて動きを止めようとしてもビクともしなかった。
泣きわめきながら過ぎる快楽で身体は汗ばみ朦朧とし始める。

「アアッ…ダメェ…またイッちゃう…」

麻耶の中がヒクヒクと締め始めた。

「僕も限界…」

速度を速め奥深くまで重く突き上げる。

「…麻耶…麻耶…」