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狂い咲く花
第33章 三、ヒマラヤ雪ノ下 - 秘めた感情
「なんで、葉月が泣くの?ねぇ…なんで葉月が泣くのよ」
葉月の身体を両手で叩きながら、自分ではどうしようもない感情をぶつけていく。
それを避けることもなく、葉月は甘んじて受けていた。
全ては自分が蒔いた種なのだと、美弥の悲しみ事引き受けるつもりだった。
「なんで何も言わないの?もう…興味もない?」
叩かれながら何もしない葉月の行動が美弥にはそう思えた。
こんなに感情をむき出しにする自分なんか嫌われて当然だと思うと、消えてなくなりたくなった。
「……い」
葉月に届くか届かないか分からな程の小さな声だった。
「何?」
こんな時でさえ優しく問いかける葉月に美弥はイライラした。
「葉月なんて…大嫌い!!」
叩いていた手を、思いっきり押して葉月を倒した。
尻もちをついた葉月は嫌いと言われて呆然とする。
その寂しそうな、悲しそうな目を見て美弥は逃げ出した。
自分のせいで、あんな目をさせたかと思うと、怖くて逃げだしていた。
真冬の暗闇を美弥は裸足で駆けていく。
行く当てもなくただただ、葉月から逃げたくて行く先もなく走り出していた。
葉月の身体を両手で叩きながら、自分ではどうしようもない感情をぶつけていく。
それを避けることもなく、葉月は甘んじて受けていた。
全ては自分が蒔いた種なのだと、美弥の悲しみ事引き受けるつもりだった。
「なんで何も言わないの?もう…興味もない?」
叩かれながら何もしない葉月の行動が美弥にはそう思えた。
こんなに感情をむき出しにする自分なんか嫌われて当然だと思うと、消えてなくなりたくなった。
「……い」
葉月に届くか届かないか分からな程の小さな声だった。
「何?」
こんな時でさえ優しく問いかける葉月に美弥はイライラした。
「葉月なんて…大嫌い!!」
叩いていた手を、思いっきり押して葉月を倒した。
尻もちをついた葉月は嫌いと言われて呆然とする。
その寂しそうな、悲しそうな目を見て美弥は逃げ出した。
自分のせいで、あんな目をさせたかと思うと、怖くて逃げだしていた。
真冬の暗闇を美弥は裸足で駆けていく。
行く当てもなくただただ、葉月から逃げたくて行く先もなく走り出していた。