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狂い咲く花
第6章 一、紫丁香花 - 恋の芽生え
───…
「…ハァハァハァ…」
息を荒げながら布団の中に潜り込んだ。
今、目にしたものが何なのか見当もつかない。
だけど、身体の奥深くから湧き上がってくるこの思いが、気持ちが、疼きが体中を駆け巡る。
―――姉様のあの顔…声…何?葉月が舐めていたものは何?
先ほど見ていた物が蘇っては押し寄せてくる。
苦しそうに喘ぐ美弥。
必死になって何かに我慢している美弥。
苦しそうなのに、それとは何かが違っていて、魅せられてしまう表情。
妹だというのに、その表情に見惚れてしまうほどだった。
葉月の手が胸を触って、吸い付いて…手は裾の中…
―――あっ…南和が麻耶にしてくれていたこと…
昼間に南和と2人で行った行為を思い出す。
あの時は頭が真っ白になって何が何だか分からなかったが気持ちがよかったことだけは覚えていた。
美弥もあんな風に気持ちが良くなっていたんだと理解する。
また気持ちよくなりたいと、無意識に自分の手を下着の中に入れ、南和が触ってくれた花芽にそっと触ってみると、昼間に感じた気持ちよさが蘇ってくる。
触りながら思い出すのは葉月の声。
いつものように『麻耶』と優しく呼ぶ声が頭の中に響き渡る。
―――アアアアッ…葉月…
花芽を摘まんだり引っかいたりと自分が感じるままに手を動かし、葉月の名前を心の中で呼び続けた。