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狂い咲く花
第40章 四、夾竹桃 - 注意
涼を求めて人々は市場に足を向けた。
お囃子の音色が響き渡り、そこにいる者たちの心は踊る。
いつになく騒がしく、そして活気づいていた。

毎年、この時期になると豊作を祈り祭りが催される。
2つの山車が街中を練り歩き、市場の近くの境内で山車同士がぶつかり合う。
何度もぶつかり合い、山車の上に乗っている玉が落ちれば勝敗が決まる。
南東が勝てば豊作。
北西が勝てば大漁。
そして、それに伴い市場では盛大に祭りが開催されていた。
町中に人がいなくなるほど賑わっていた。

「麻耶、飴細工がほし~~」

麻耶は美弥の腕を離して駆け出していく。

「迷子になるわよ」

「大丈夫!迷子になったら姉様が探してくれるから」

振り返りながら話す麻耶は、色々な人にぶつかりながら目的の飴細工の店に走って行った。
まだ走れない美弥はゆっくりと歩き、その傍らでは葉月が寄り添い手を貸す。

「僕が麻耶を追いかけるから、美弥はゆっくりおいで」

南和が美弥に声を掛けて麻耶の元に走って行った。
2人で飴細工を真剣に見入り目を輝かせていた。
時たま、顔を見合わせ楽しそうに笑う姿は、兄弟のように恋人のように2人は寄り添っていた。

「麻耶の事…南和に頼んだんだ。その時に思ったんだけど…南和の奴。麻耶の事好きなんじゃないかって」

「南和が?」

葉月の言葉に美弥は驚く。
兄弟のように過ごす2人しか見ていなかった美弥は信じられなかった。
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