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狂い咲く花
第42章 四、金木犀 - 真実
「あれっ?…まぁ、どっちだっていいよ…2人とも殺せばいいことだし。そしたら麻耶は僕の物…誰に気を遣うことなく愛し合える…ずっとね。隠れて愛し合ってたんだ。僕と麻耶。何度も何度も身体重ねて愛を育んで…でもね。麻耶の中から葉月は消えないの…だから命ごと消しちゃうの。だからごめんね」
優しい目で微笑む。
先ほどまでの残酷な目はいつの間にか消えていた。
それでも口からでる言葉は残酷で気を逸していた。
「狂ってる…」
美弥は思った。
南和は狂ってると。
「そうかもね…麻耶を愛してしまった時点で狂ってるのかもしれない…どんなに他の女を抱こうと犯そうと僕の心が満たされることはなかった…麻耶を抱いた時だけ満たされた。僕はね。満たしてくれる麻耶の為だったら、なんでもするって決めたの。麻耶が僕の物になってくれるのならなんでも…だからごめんね。僕と麻耶の為に死んで…とても光栄なことなんだよ」
南和は両手を美弥の首に添えた。
「…やっ…やめて…」
死の恐怖が美弥を襲う。
宝賀の時のような快楽を求めるだけの行為とは違う。
本当に殺そうとしていると南和の手から言葉から感じ取れた。
徐々に強まる手。
喉を圧迫する指。
恐怖を味合わせるかのように南和はゆっくりと手を動かす。
手を縛られ動くことも出来ない美弥は徐々に迫りくる恐怖に震え、死を覚悟した。
「───…」
意識が薄れ行く中、葉月の声が聞こえたような気がした。
幻聴でも幻でもいい。
最後に愛する葉月の声が聞こえてよかったと、薄れ行く意識の中で美弥は思った。
優しい目で微笑む。
先ほどまでの残酷な目はいつの間にか消えていた。
それでも口からでる言葉は残酷で気を逸していた。
「狂ってる…」
美弥は思った。
南和は狂ってると。
「そうかもね…麻耶を愛してしまった時点で狂ってるのかもしれない…どんなに他の女を抱こうと犯そうと僕の心が満たされることはなかった…麻耶を抱いた時だけ満たされた。僕はね。満たしてくれる麻耶の為だったら、なんでもするって決めたの。麻耶が僕の物になってくれるのならなんでも…だからごめんね。僕と麻耶の為に死んで…とても光栄なことなんだよ」
南和は両手を美弥の首に添えた。
「…やっ…やめて…」
死の恐怖が美弥を襲う。
宝賀の時のような快楽を求めるだけの行為とは違う。
本当に殺そうとしていると南和の手から言葉から感じ取れた。
徐々に強まる手。
喉を圧迫する指。
恐怖を味合わせるかのように南和はゆっくりと手を動かす。
手を縛られ動くことも出来ない美弥は徐々に迫りくる恐怖に震え、死を覚悟した。
「───…」
意識が薄れ行く中、葉月の声が聞こえたような気がした。
幻聴でも幻でもいい。
最後に愛する葉月の声が聞こえてよかったと、薄れ行く意識の中で美弥は思った。