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狂い咲く花
第44章 四、海蘭擬 - 偽りのない心
月日は何事もなく過ぎていく。
どんなに残酷な仕打ちが待ち受けていても時は止まることなく進む。
時が全てを癒してくれるものと信じる事しかできない。
人は、自分の許容範囲を超える出来事がおこれば自然と心を閉ざす。
全てはなかったことに。
心が壊れないように。
全てを閉ざす…
「美弥。寒いから部屋に入ろう」
葉月は美弥に声をかけた。
その言葉に反応しない美弥を抱き起こし、部屋の中に移動した。
火鉢の前に座らせ両手を自分の手で包み息を吐きかける。
「こんなに冷たくなって…風邪ひくよ」
何の反応もしない美弥に声を掛け続け葉月は傍を離れなかった。
幾日も幾日も返事が返って来ないと分かっていても毎日話しかける。
おはようから始まりおやすみで終わるまで色々な言葉をかけ寄り添っていた。
どんなに残酷な仕打ちが待ち受けていても時は止まることなく進む。
時が全てを癒してくれるものと信じる事しかできない。
人は、自分の許容範囲を超える出来事がおこれば自然と心を閉ざす。
全てはなかったことに。
心が壊れないように。
全てを閉ざす…
「美弥。寒いから部屋に入ろう」
葉月は美弥に声をかけた。
その言葉に反応しない美弥を抱き起こし、部屋の中に移動した。
火鉢の前に座らせ両手を自分の手で包み息を吐きかける。
「こんなに冷たくなって…風邪ひくよ」
何の反応もしない美弥に声を掛け続け葉月は傍を離れなかった。
幾日も幾日も返事が返って来ないと分かっていても毎日話しかける。
おはようから始まりおやすみで終わるまで色々な言葉をかけ寄り添っていた。