この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
狂い咲く花
第8章 一、榛 - 過ち
「美弥。風邪だって?」
夏から秋に季節が変わろうとしている時、美弥は風邪をこじらせて何日も臥せっていた。
漸く熱も引き、起きあがれるようにまで回復していた。
「もう、だいぶ良くなってはいるから心配しないで」
「だったらいいけど…気を付けなよ。この時期の風邪って長引くから」
美弥を抱き起し寝巻の上から布を羽織らせ自分の方に引き寄せた。
伝わる体温はまだ少し熱く、熱が完全に下がってないことが分り、少し動いただけで上がる息もそれを物語っている。
「まだ、きつそうだね…横になっていた方がよさそうだよ」
「大丈夫…このままがいいの」
抱きしめている腕に縋り付いてくる。
普段あまり甘えてこない美弥が熱のせいか甘えてくるのがかわいかった。
「分かったよ…だけどきつかったら言って。無理はしないで」
美弥の身体を気遣い髪をそっと撫でる。
葉月の温もりが気持ちよく、美弥を夢の中に誘う。
5分もたたなうちに美弥は浅い眠りに落ちた。
夏から秋に季節が変わろうとしている時、美弥は風邪をこじらせて何日も臥せっていた。
漸く熱も引き、起きあがれるようにまで回復していた。
「もう、だいぶ良くなってはいるから心配しないで」
「だったらいいけど…気を付けなよ。この時期の風邪って長引くから」
美弥を抱き起し寝巻の上から布を羽織らせ自分の方に引き寄せた。
伝わる体温はまだ少し熱く、熱が完全に下がってないことが分り、少し動いただけで上がる息もそれを物語っている。
「まだ、きつそうだね…横になっていた方がよさそうだよ」
「大丈夫…このままがいいの」
抱きしめている腕に縋り付いてくる。
普段あまり甘えてこない美弥が熱のせいか甘えてくるのがかわいかった。
「分かったよ…だけどきつかったら言って。無理はしないで」
美弥の身体を気遣い髪をそっと撫でる。
葉月の温もりが気持ちよく、美弥を夢の中に誘う。
5分もたたなうちに美弥は浅い眠りに落ちた。