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狂い咲く花
第48章 四、金盞花 – 絶望
「蘭子??」
境内に1人ぽつんといる蘭子を見つけた。
美弥は慌てて近寄り辺りを見回したが、麻耶の姿がを見つけることができなかった。
いつも麻耶が連れてきて、和尚や鉄斎に預けてから帰って行くが今日はその和尚や鉄斎の姿もなかった。
「どうしたの??母様は?」
聞いても何も言わない。
しかし、蘭子の頬が赤くなっているのが気になっていた。
「どうしたの?ほっぺが赤いわよ?」
頬の事に触れた途端に泣き出し途方に暮れた。
蘭子を抱き上げ、背中をさすっていると次第に泣き止み何があったのか話し出した。
「母様がね…ぶったの…」
「えっ…麻耶が?」
蘭子の言葉に一瞬耳を疑った。
「うん…蘭子、何も悪いことしてないのに、ぶつの…そして置いて行くの。…母様、嫌い…帰りたくない」
美弥にしがみつき、また涙を流す。
どんなことがあろうとも一度も手をあげなかった麻耶に何があったのかと心配になり、以前蘭子が言った言葉が脳裏に浮かぶ。
「母様は…夜になると今でも泣いてるの?」
「知らない…おじいちゃまとおばあちゃまと一緒に寝てるから母様の事は知らない」
一人でで寝ることもできなかった麻耶が一人で寝ていることに驚く。
境内に1人ぽつんといる蘭子を見つけた。
美弥は慌てて近寄り辺りを見回したが、麻耶の姿がを見つけることができなかった。
いつも麻耶が連れてきて、和尚や鉄斎に預けてから帰って行くが今日はその和尚や鉄斎の姿もなかった。
「どうしたの??母様は?」
聞いても何も言わない。
しかし、蘭子の頬が赤くなっているのが気になっていた。
「どうしたの?ほっぺが赤いわよ?」
頬の事に触れた途端に泣き出し途方に暮れた。
蘭子を抱き上げ、背中をさすっていると次第に泣き止み何があったのか話し出した。
「母様がね…ぶったの…」
「えっ…麻耶が?」
蘭子の言葉に一瞬耳を疑った。
「うん…蘭子、何も悪いことしてないのに、ぶつの…そして置いて行くの。…母様、嫌い…帰りたくない」
美弥にしがみつき、また涙を流す。
どんなことがあろうとも一度も手をあげなかった麻耶に何があったのかと心配になり、以前蘭子が言った言葉が脳裏に浮かぶ。
「母様は…夜になると今でも泣いてるの?」
「知らない…おじいちゃまとおばあちゃまと一緒に寝てるから母様の事は知らない」
一人でで寝ることもできなかった麻耶が一人で寝ていることに驚く。