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狂い咲く花
第48章 四、金盞花 – 絶望
「誰も本気じゃない。蘭子はあなたの子よ。あなたと一緒にいるのが一番幸せよ」
「幸せじゃない…こんな私と一緒にいても蘭子は幸せじゃない…姉様だって分かってるはずだよ…こんな私と…こんな…」
美弥は何も考えずに麻耶を抱きしめた。
許す許さないなど美弥の心の中にはもうなかった。
ただ、今の麻耶の姿を見て抱きしめたい衝動にかられ無意識の行動だった。
「あっ…姉…様…」
久しぶりに抱きしめられた温もりに涙が溢れでる。
「ごっ…ごめんな…なさい…」
必死に言葉を絞り出そうとしても言葉が続かない。
そんな麻耶の背中を擦りながら優しく声をかける。
「もういいから…麻耶も一人で辛かったわね…」
美弥の一言で、麻耶は美弥の背中に手を回して抱き付いた。
「あっ…あね…姉…ごめ―――」
「「「麻耶」」」
言い終わらないうちに、回された手は力を無くし美弥に全体重をかけて麻耶は倒れた。
支えきれない美弥は麻耶と共に地面に倒れ込みながら、美弥は麻耶を離さなかった。
「麻耶?」
頬を軽く叩いても目を開けることはなかった。
雨が降りしきる中、ただ麻耶の名前を呼ぶ。
「幸せじゃない…こんな私と一緒にいても蘭子は幸せじゃない…姉様だって分かってるはずだよ…こんな私と…こんな…」
美弥は何も考えずに麻耶を抱きしめた。
許す許さないなど美弥の心の中にはもうなかった。
ただ、今の麻耶の姿を見て抱きしめたい衝動にかられ無意識の行動だった。
「あっ…姉…様…」
久しぶりに抱きしめられた温もりに涙が溢れでる。
「ごっ…ごめんな…なさい…」
必死に言葉を絞り出そうとしても言葉が続かない。
そんな麻耶の背中を擦りながら優しく声をかける。
「もういいから…麻耶も一人で辛かったわね…」
美弥の一言で、麻耶は美弥の背中に手を回して抱き付いた。
「あっ…あね…姉…ごめ―――」
「「「麻耶」」」
言い終わらないうちに、回された手は力を無くし美弥に全体重をかけて麻耶は倒れた。
支えきれない美弥は麻耶と共に地面に倒れ込みながら、美弥は麻耶を離さなかった。
「麻耶?」
頬を軽く叩いても目を開けることはなかった。
雨が降りしきる中、ただ麻耶の名前を呼ぶ。