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狂い咲く花
第50章 四、杜若 - 幸せは必ず来る
「そうね…ふたりでいれば幸せ…他に望もうとするのは贅沢な事なのかもしれない」
「贅沢でいいんだ。美弥は今まで色々なことを我慢してきたんだから、贅沢に…貪欲に幸せになることを考えていいと思う。幸せに笑っている美弥を見ていたい。…俺と共に歩んで幸せになって欲しい」
「…なれるかな…」
まだ心の中でくすぶっている何かがあるのだと葉月は感じ取った。
それだけ大きな傷が心に残っているのだと、たまらなく悲しくなる。
「なれるかなじゃなくて、なるんだよ。…俺と居てくれさえすれば必ず幸せにする。…だから、いいよな?今度、正式に伝えたい。美弥と結婚させてくださいって。今度は麻耶の前で許しをもらいたい」
一度は父様、母様、和尚の前で許しをもらった。
しかし、本当は麻耶から許しを貰わなければと葉月は思っていた。
それが礼儀であり、苦しめてきたせめてもの罪滅ぼしだと葉月なりに考えていた。
「結婚してくれるね」
もう一度、伝える。
美弥が心から信じられるまで何度でも伝えるつもりでいる。
「私なんかで…いいの?」
「私なんかじゃない。美弥と結婚したいんだ。…美弥が嫌だっていっても言い続けるからな。もう離す気なんてないから。覚悟しておいて」
その言葉で、漸く美弥は笑顔を見せる。
その笑顔を見て葉月は安心し、優しく美弥を抱きしめる。
その胸に顔を埋め、美弥は何を思うのか…
それは誰にも分からなかった。
「贅沢でいいんだ。美弥は今まで色々なことを我慢してきたんだから、贅沢に…貪欲に幸せになることを考えていいと思う。幸せに笑っている美弥を見ていたい。…俺と共に歩んで幸せになって欲しい」
「…なれるかな…」
まだ心の中でくすぶっている何かがあるのだと葉月は感じ取った。
それだけ大きな傷が心に残っているのだと、たまらなく悲しくなる。
「なれるかなじゃなくて、なるんだよ。…俺と居てくれさえすれば必ず幸せにする。…だから、いいよな?今度、正式に伝えたい。美弥と結婚させてくださいって。今度は麻耶の前で許しをもらいたい」
一度は父様、母様、和尚の前で許しをもらった。
しかし、本当は麻耶から許しを貰わなければと葉月は思っていた。
それが礼儀であり、苦しめてきたせめてもの罪滅ぼしだと葉月なりに考えていた。
「結婚してくれるね」
もう一度、伝える。
美弥が心から信じられるまで何度でも伝えるつもりでいる。
「私なんかで…いいの?」
「私なんかじゃない。美弥と結婚したいんだ。…美弥が嫌だっていっても言い続けるからな。もう離す気なんてないから。覚悟しておいて」
その言葉で、漸く美弥は笑顔を見せる。
その笑顔を見て葉月は安心し、優しく美弥を抱きしめる。
その胸に顔を埋め、美弥は何を思うのか…
それは誰にも分からなかった。