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第52章 四、躑躅（赤）　–　愛の喜び

「分かってる…美弥が思っていること、苦しんでいることも分かってる。けど絶対じゃない。一握りの可能性はある。結婚して身籠るならこんな話をしなくてもいいかもしれないけど、俺たちはまだ結婚もしていない。身籠ったことが間違いであってはいけない。生まれてきた子供には望まれて生まれてきたんだと告げてあげたい。だから…先に伝えたい」

絡み合った手を葉月は自分の胸に当てた。
そして…

「美弥。愛してる。身籠ったら産んでくれ。…身籠らなくても…子供ができなくても…結婚してほしい」

葉月の言葉が美弥の心に刺さり、涙が零れる。
それはうれし涙なのか。
それとも…

「ありがとう…ありがとう…。」

何度も「ありがとう」と告げる。
その表情に安心した葉月は、それが返事だと思い言葉での返事を聞くことはなかった。
そのまま美弥を抱きしめて、最後の時を待つ。
葉月のモノが美弥の中で前後すれば、それを美弥が締め付ける。
締め付ければ葉月のモノは固さを増していった。

「ハァハァハァ…」

葉月の息もあがり、美弥の耳にその息がかかり興奮を助長させ、葉月のモノのを一段と締めつける。

「ヤッ…アッ…ダメッ…葉月…もう…」

抱きしめている手に力が入った。

「ハァ…いいよ…俺も…一緒に…逝こう…」