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第52章 四、躑躅（赤）　–　愛の喜び

「愛してる…美弥…いつまでも…死ぬまで一緒にいよう」

「私も愛してるわ…ありがとう…抱いてくれてありがとう…」

お互いに思っていることを素直に言葉にして伝え、そして唇を重ね合わせた。
触れるだけの口づけなのに、幸せが身体を包み込み美弥の胎内は離さないとばかりに葉月のモノを締めつける。
それを感じ取った葉月は、ゆっくりと腰を動かし美弥の中を探るように痛みや不快感を与えないように慎重に動き、美弥が感じる場所を探し出す。
しかし、探し出さなくとも本能的に分かっていた。
美弥にとってどこが一番いいのかを。

「アッ…アアアッ…はっ…はづき…」

うっとりとした表情をしながら甘い声が零れ始めた。

「美弥…そのまま感じて…俺だけを感じて」

擦れる場所を変えながら美弥を追い込んでいく。
何も考えられないようにするために…
愛だけで全てを満たせるように、葉月は美弥を愛し続けた。

「…」

葉月が途中で動くのを止め美弥を見つめた。
美弥の両手を取り指を絡ませ、そこに口づけする。

「美弥…中に出したい…。身籠ったら産んでほしい」

一瞬にして美弥の表情が曇る。
分かっていても葉月は伝えたかった。