この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
狂い咲く花
第53章 四、桔梗 ー 永遠の愛

「ダメ…それはダメ」
美弥は身体を反転させ葉月の方を向いて力強く否定した。
「葉月はダメよ…」
「どうしてそんな酷いこと言うの?美弥がいない世界に意味はないよ。美弥がいない世界に置いて逝かないで」
「でも…葉月には蘭子がいる…」
美弥はどうにかして葉月を留めようとするが葉月の心が変わることはなかった。
「蘭子は可愛いよ。身勝手なことだって分かってる。それでも俺は…美弥と一緒に逝くことを望むよ。それは俺の幸せなんだ。…俺がいない世界でも美弥は平気?泣かずにいられる?」
否定をしないといけないのに、美弥は無意識に首を横に振っていた。
泣かないはずなんてない。
美弥もまた葉月がいない世界が幸せなはずがないと分かっていた。
「…葉月…帰…」
美弥の言う言葉は、葉月の唇によって阻止される。
その先の言葉を葉月は分かっていた。
しかし、それを言わせるわけにはいかなかった。
「俺の為に生きる道を選ばないでいい。それはきっと美弥を死ぬまで苦しめることだから…それはしなくていい。…だから、俺を美弥の逝きたい世界に連れて行って。永遠に愛せる場所に…」
「でも…」
「辛い中でそれを隠して生きる美弥は見たくない。その姿を見るたびに俺は自分を責めるだろう。生かしてしまったことを…。だけど、一人でこの世に留まることもできないんだ。…覚えてる?美弥が幸信さんから聞いた話。」
美弥は身体を反転させ葉月の方を向いて力強く否定した。
「葉月はダメよ…」
「どうしてそんな酷いこと言うの?美弥がいない世界に意味はないよ。美弥がいない世界に置いて逝かないで」
「でも…葉月には蘭子がいる…」
美弥はどうにかして葉月を留めようとするが葉月の心が変わることはなかった。
「蘭子は可愛いよ。身勝手なことだって分かってる。それでも俺は…美弥と一緒に逝くことを望むよ。それは俺の幸せなんだ。…俺がいない世界でも美弥は平気?泣かずにいられる?」
否定をしないといけないのに、美弥は無意識に首を横に振っていた。
泣かないはずなんてない。
美弥もまた葉月がいない世界が幸せなはずがないと分かっていた。
「…葉月…帰…」
美弥の言う言葉は、葉月の唇によって阻止される。
その先の言葉を葉月は分かっていた。
しかし、それを言わせるわけにはいかなかった。
「俺の為に生きる道を選ばないでいい。それはきっと美弥を死ぬまで苦しめることだから…それはしなくていい。…だから、俺を美弥の逝きたい世界に連れて行って。永遠に愛せる場所に…」
「でも…」
「辛い中でそれを隠して生きる美弥は見たくない。その姿を見るたびに俺は自分を責めるだろう。生かしてしまったことを…。だけど、一人でこの世に留まることもできないんだ。…覚えてる?美弥が幸信さんから聞いた話。」

