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狂い咲く花
第10章 一、猩々木 - 祝福
次の日の朝早く、葉月は麻耶を連れて相良家に足を向けた。
麻耶が訪れて心が決まった葉月は、全てを話して許しを得ることにした。
2人が自分と美弥の中を感づいていることも知っている。
だから、簡単に許してもらえるとも思っていない。
自分たちの事を知った美弥がどんな思いをするかの方が気になって仕方がなかった。
それを思うと決めた気持ちが揺らいでしまう。
泣いてしまうだろうか?
それとも怒って自分を罵るだろうか?
後者であればいいのにと思う。
けれど、それは美弥に限ってないことは分かってる。
だから苦しい。
美弥のことだから笑って許すに決まっている。
それが自分が愛した女性だから…
それでも、身籠った麻耶を知らない顔なんてできない。
自分が仕出かしてしまった事へのケジメとしてそれは揺るがすことはない。
家の近くまで行くと、父様が二人に気が付いて走ってくる。
麻耶の姿が見えなくて朝早くから探していたのだった。
近づいてくる父親から逃げるように麻耶は葉月の後ろに隠れた。
「葉月どけっ!」
開口一番どなりつける。
自分の後ろで硬直して震えてるのが伝わってきた。
「おじさん…お話があります。」
「いいから、そこをどけ」
麻耶の腕を取り、葉月から引きはがそうとする。
葉月が応戦しても体格が違いすぎる父様に適うわけもなく、簡単に引きはがされた。
父様の手が振り上げられ麻耶の頬に容赦なく振り下ろされる。
麻耶が訪れて心が決まった葉月は、全てを話して許しを得ることにした。
2人が自分と美弥の中を感づいていることも知っている。
だから、簡単に許してもらえるとも思っていない。
自分たちの事を知った美弥がどんな思いをするかの方が気になって仕方がなかった。
それを思うと決めた気持ちが揺らいでしまう。
泣いてしまうだろうか?
それとも怒って自分を罵るだろうか?
後者であればいいのにと思う。
けれど、それは美弥に限ってないことは分かってる。
だから苦しい。
美弥のことだから笑って許すに決まっている。
それが自分が愛した女性だから…
それでも、身籠った麻耶を知らない顔なんてできない。
自分が仕出かしてしまった事へのケジメとしてそれは揺るがすことはない。
家の近くまで行くと、父様が二人に気が付いて走ってくる。
麻耶の姿が見えなくて朝早くから探していたのだった。
近づいてくる父親から逃げるように麻耶は葉月の後ろに隠れた。
「葉月どけっ!」
開口一番どなりつける。
自分の後ろで硬直して震えてるのが伝わってきた。
「おじさん…お話があります。」
「いいから、そこをどけ」
麻耶の腕を取り、葉月から引きはがそうとする。
葉月が応戦しても体格が違いすぎる父様に適うわけもなく、簡単に引きはがされた。
父様の手が振り上げられ麻耶の頬に容赦なく振り下ろされる。