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痴漢selection
第9章 ー毎日痴漢ー(遠藤 瑠美 16歳 高校1年)
「ったく…。」

突き飛ばされた拍子に下ろし立てのスーツが汚れた。

「ごめんなさい。まさか、先生が痴漢とは…」
「はっ?!なに?俺が、痴漢?」
「大丈夫ですか?目、覚めましたか?」

駅員が笑いを噛み殺して、遠藤の顔を覗きこんだ。

「寝てたの?」
「俺も言い過ぎた。赤点は、嘘だ。お前は、満点だった。」
「嘘…ほんと?」
「あぁっ。あっ、ありがとうございます。もぉ、大丈夫なんで、こいつ!」

駅員にタオルを返し、戻っていった。

「あっ、学校…。」
「電話しといた。倒れたからって。」

少しして電車がきたから、先生と一緒に学校へ行った。


「へっ?痴漢?」
「うん。ほぼ今週毎日やられてた。」

夏服になった日から続けて、痴漢にあった事を恥ずかしかったけど、先生に話した。

「だろうな。お前、自分で自覚してねーだろ?」
「えっ?」
「お前のその体型だよ。俺でも、襲いたくなる。」

ビクンッ…

「しねーよ。」

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