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ただ愛されたかっただけなのに
第22章 再びの蜜月⑥
彼の支度が出来ていよいよその時が訪れた。
楽しかった時間。
しあわせな時間。
何物にも代えがたい大切な時間。
次に会えるのはいつなのかわからない。
だから余計に切なくなる。

ブサイクになってもいい。
我慢する意味がない。
泣いてもいいよね…
一緒にいる時間が長すぎて、一緒にいることが当たり前になって、ずっとずっとこの時が続けばいいと思ってしまう。

「離れたくない…」

彼に抱きついたまま泣きながら呟いた。

「また会えるから」

そうだね、また会えるんだよね。
こんなに長い時間はもう無理かもしれない。
でもまた会えるから。
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