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第26章 不倫の始まり

終わった後、彼が抱きしめてくれた。
髪を撫で、キスをした。

「ね、今だけでいい、嘘でもいい。
　愛してるって言って…」

「愛してるよ」

涙が溢れる。
愛されてる。
それは嘘だってわかってる。
私が言わせたことだって。
それでも構わなかった。

誰かに愛されたい。
抱きしめてもらいたい。
その温もりが欲しかった。

気持ちいいセックス。
体が壊れるくらいの快感。
そしてその後の優しいハグ。
愛してるの言葉。

私が欲しいものがそこにはあった。