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輪廻
第4章 4月3日
「初めてか?」

「何とお答えしたらよろしいでしょうか…
そのまま申し上げれば処女ではありません。
バーチャルとスティックで経験はありますが、
生身の男性との経験はございません。」

「俺の手を煩わせないように準備してきたというのか?」

「恥ずかしながら、その通りでございます。」

「まさかバーチャルの相手も俺だけとか?」

「………」

返事がないということはそうなのか…

「気持ち悪いですか?そんな女。」

「いや、知らないうちにそれだけ思われてるとは男冥利に尽きるというか…
嬉しいよ。」

声を掛けた後、診察ベッドに戻る。

「それと検体を採るっていつものだろう?」

「はい…」

「他の体液が混ざらないようにってやつだね?」

「その通りです。」

「その採取も深雪に任せればいいわけ?」

「もし、よろしければお手伝いさせてください。」

深雪が振り向いてやってくる。
振り向き様に白衣の裾を直してしまった。

天井から下がっているスティックを胎内に入れ、ホログラムを表示させる。

〔妊娠の可能性98%〕

赤い文字が浮かんだ。

ふと御幸のことを思いだし、尋ねてみた。
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