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第4章 ちょっと覗いて見てご覧？(禁断背徳)

(次は今日の主役か‥)


居眠り作戦は失敗に終わり、仕方無くだが演奏に聞き入っていた。


クラシックなど、ガキの頃はよく聞かされていたし、多少の心得もあるが‥
俺的には、全く馴染まなかったというか、覚える気が無かったというか‥


身にはならなかった‥これが一番正解‥
ピアノや習い事よりも、仲間内と遊んでいた方が良い‥親父に怒られ捲っても、更に逃げ出して‥‥いい加減懐かしい話だ。



「・・・？？」


会場がザワっと‥‥


なんだ？


次の‥今出て来た演奏者のせいか？？



(ハーフ？
不思議な感じがする‥)



舞台照明で金色に輝く髪‥
色白で、背はそこまで高いとは思わないが、特徴的なのは‥‥緑色‥翡翠色というのか？


綺麗な翡翠色の瞳の女性‥‥


俺は、見るのも面倒と、横に置いてあった、パンフレットを開く。



(・・・リュカ･泉)


フランス系のハーフで、北海道在中‥
正統派ピアニスト‥という訳では無く、クラシックからジャズまで、幅広いジャンルで、各地を回っているらしい。


今日は、ショパンエチュード第４番‥


これは俺でも知っているが、難曲とも言われている１曲‥
あの細い女性が弾くには、役不足と思うのだが？