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裸身
第4章 目覚めた女
『綾、君は素晴らしいよ。』

『よして…豊さん。』

『何故?恥ずかしいのかい?』

顔を赤らめて、我が身のうち震える快楽に溺れたばかりの綾にとっては、破廉恥なさっきまでの自分にいたたまれなさがあったのだった。

これほどまでに快感を得たことはなかった。
これほどまでに求めたこともなかった。
なのに、藤堂には求め続けていた。

サカリのついた猫のような気がした………


『求め合おう、これからずっと。君と私はもう離れてはいけない。君は私のために、私は君のために生きていくんだよ。』

『豊さん……』

『マンションを出ておいで。君は独りを卒業するんだ。私には君を受け入れる用意が出来ている。ひと月も待たせて悪かったね。』


広い胸に抱きしめられた。
綾は藤堂の唇を求めた。

女として目覚めた綾の夢のような一夜は、まだ始まったばかり--------



再び綾の上に重なった藤堂は、髪の先から順に、丹念に愛撫する。

キスの雨が止むことはない。

潤いの源に行き着いた唇は、舌は、花びらを広げ、蜜を吸う鳥達のように蕾を啄(ついば)んだ。


『ああっ!ンッ…ハァ、ハァ、アゥ…』

躯中が痺れる

物凄い波が押し寄せてくる

思考が止まる


ヌチュリ…ヌチュ…ヌチュ…

『ン…ハァアア…アッ、アッ、アッ、アアアッ!い…いい!いいわぁ…ン、ハァアァ!アゥ、アゥ…』
チュプ… チュプ… チュプ… チュプ…


舌で絡め取る蜜は、後から後から溢れ、シーツを濡らす……

巧みな舌使いに翻弄され、綾は生まれて初めて快感の絶叫をあげた。


ビクビク…

ビクビク…

ビクビク…


エクスタシーに達した綾の躯は跳ねつづける

そして綾の意識は遠退いていく……………


(夢なら醒めないで…)



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