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暁の星と月
第3章 暁の天の河
暁の中が大紋の牡と十分に馴染んだのを確認し、男は容赦なくその頑丈な腰を少年のほっそりと肉付きの薄い双丘へと打ち付ける。
「…ああっ…!」
「…暁…!」
男の力強く執拗な律動に、暁の身体は前後に激しく揺さぶられる。
「…んんっ…はあ…あっ…!」
一突きごとに暁の媚肉が収縮し、熱く昂まるのが伝わる。
女の花芯など比べ物にならないほどのきつい締め付けに、大紋は我を忘れて暁の最奥までをも犯す。
「…すごく…いい…暁…!きつくて…蕩けそうに熱い…」
「…はあ…っ…んん…はるまさ…ん…」
「…君は…いい…?」
息を弾ませながら、抜き差しを続ける。
獣の交わりのような体位で暁を犯す歪んだ悦びに、大紋は恍惚とする。
「…いい…っ…奥…春馬さんの…硬くて…ああ…」
甘く掠れた譫言のような声…
この稀有に美しい少年の全てを支配している悦びに、大紋は打ち震える。
…こんなにも極上の悦楽を得たことはない…。

大紋は今まで人並み以上に色事を経験している。
真剣に恋した女性もいた。
だが、手に入れた途端にその花は色あせた造花と化した。
女は大紋が誘わなくてもすぐに靡いてきた。
爵位はないが、資産家で有能な弁護士。
オックスフォード大学院を卒業し、若く容姿も優れている。
女性をスマートにエスコートする術も熟知している。
インテリだがユーモアがあり、趣味も幅広く、敷居の高さは感じさせない。
女が放っておくはずがなかった。
夜会では礼也と並ぶほどに若い令嬢達の熱い視線を独占する。
…縣と大紋が出席する夜会は、若く美しい令嬢方の出席率が高いが、他の男性の収穫はないと嫌みのように揶揄されることもしばしばだ。

…恋は、ゲームだった。
その場が楽しければそれで良かった。
後腐れなくスマートにラブアフェアする。
そしてまた次のダンスの相手を待つように、パートナーチェンジすれば良いのだ…。

…そんな恋愛感は暁に出会い、瞬時に打ち砕かれた。
大紋は暁を一目見た瞬間に、取り返しがつかない恋の底なし沼に堕ちた。
その日から今も…ずっと甘く危険な沼地の奥でもがいている…。
もがけばもがくほど、自分が凶々しいほどに美しく淫靡な少年に絡めとられてゆくのが判る。
…だが…
大紋は改めて、快楽に身体を震わせる玻璃のように儚げに美しい少年を見下ろす。
…この美しい少年をこの腕に抱ける悦びに勝るものがあるだろうか…!

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