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第3章 暁の天の河

「…あっ…」
自分の肉環にひたりと充てられた大紋の牡の熱さと硬さに思わず息を呑む。
昨夜、大紋の雄蕊に触れ、愛撫したので男の牡の逞しさと雄々しさはよく分かっているはずだった。
…しかし、これからこの凶暴なまでに猛々しくずっしりと重量感に満ちた性器を受け入れるのかと思うと、恐怖と緊張を改めて感じる。
「…痛くしないから…僕を信じて…暁を傷つける真似は絶対にしない…だから…」
僕を受け入れてくれ…と、熱く狂おしく囁かれて暁の身体は柔らかく溶ける。
暁は頷いた。
大紋は暁を見つめたまま、
「…暁…愛しているよ…」
情熱的に愛を告白すると、暁の花蕾を指で広げながら己れの怒張した雄蕊を挿入し始める。
「…んんっ…！」
想像以上に大きくずっしりとした質量の牡が暁の未熟な花蕾をみっちりと押し開く。
突然の鈍い痛みと、底知れぬ恐怖に暁は涙を流し始める。
大紋ははっと暁を見つめる。
「…泣かないで…暁に泣かれると…これ以上できなくなる…」
切なげに腰の動きを止める大紋に、暁が首を振る。
「…いいんです。…してください…僕は…ちゃんと春馬さんのものになりたい…恋人になりたい…我慢するから…最後までしてください…」

…最後までしないと…ちゃんと春馬さんの恋人にならないと…
…兄さんを忘れられない…。
暁の哀しい決意を知ってか知らずか、大紋はじっと暁の玻璃のように繊細な美貌を見つめる。
「…分かったよ。…暁。少しだけ我慢してくれ…」
「…はい…」
大紋は優しいくちづけを与え続けながら、腰を進める。
指で慣らされたとはいえ、暁の稚い花蕾はまだ硬く、開花の時は迎えてはいなかった。
暁にかなりの痛みを与えてしまうことは辛かったが、しかし、痛みを与えることで自分という男の存在を一番に、この穢れのない美しい少年の身体に刻めることに大紋は歪んだ悦びを感じていた。
それはさながら、新雪を踏みしだく如く、或いは蕾の桜を容赦なく散らすが如くの加虐的な悦びであった。
大紋はゆっくりと…しかし、確実に腰を進め、己れの痛いまでに猛り狂っている牡を狭く熱い少年の肉の中に楔のように埋め込んでいった。
「…んっ…！…あ…ああ…っ！」
苦しげに眉を寄せる暁の美しくも儚い顔が、大紋の欲情に更に火をつける。
…この少年の全てを奪い尽くしたい…
…他の誰にも渡したくはない…！
それは、狂おしいまでに自己中心的な情欲であった。