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暁の星と月
第3章 暁の天の河
大紋の手練れた強い律動により、男の逞しい雄蕊の付け根と暁の限界まで広げられた花蕾がぶつかり合う度に、暁の中から溢れ出た香油がいやらしい水音をたてる。
「…んっ…は…あ…んんっ…」
男の男根は暁の肉襞の中でより一層体積を増し、狭く熱い少年の花筒を擦りあげ、これ以上はもう進めない所まで侵入し尽くし、暁を犯し続けている。
それにつれて、暁の甘い声も途切れることなく上がり始めた。
…明らかに先ほどとは異なる…痛みとは違う新たな波が押し寄せつつあるからだ。
「すごいよ…君の中が僕に纏わり付いて離れない…狭くて…熱くて…進めば進むほど、僕を締め付ける」
…なんて身体だ…!と、苦し気に大紋が呻く。

暁はいつの間にか、男の牡によってもたらされた倒錯的な快楽に身を委ね始めた。
花筒の中を逞しい大紋の男茎に容赦なく犯され、快感を覚えてしまう自分を空恐ろしく感じる。
…自分は男なのに性器ではなく、中で感じてしまうのかと、余りに歪な己れの性的嗜好に混乱しつつも…それを大紋が与えてくれることに嗜虐的な悦びすら感じ始めていたのだ。
…大紋はもはや、暁にとって兄に替わる絶対的な存在であったからだ。
この美しく雄々しく逞しい男が与えてくれるものならば、快感でも苦痛でも全てを受け入れる心理に塗り替えられていた。
「…ああ…っ…も…しないで…からだが…おかしくなりそう…」
暁は啜り泣く。
まだ性的経験が皆無な暁にとって、未知の快感の訪れは恐怖にすら感じるのだ。

大紋は暁が、自分がもたらすもので快楽を得始めていることに湿った暗い悦びを感じる。
…全てを僕が教え込むのだ…。
この繊細に美しく、壊れやすい硝子細工のような少年に、ありとあらゆる快楽を与えて、僕から離れられないようにするのだ…。
しかし、大紋もまた暁という魔薬に溺れ始めた虜囚でもあったのだ。
彼は片手で縊り殺せそうな華奢な少年の首筋に唇を押し当て、舌先で白い肌を舐める。
…暁の汗は儚く甘い花の薫りがする…。
大紋の牡は今にも弾けそうだ。
「…まだだ…暁…もっともっと…僕を感じてくれ…君に快楽を与えられるのは、僕だけだ…。そのことを忘れないでくれ…」
熱い男の妄執じみた囁きに暁は泣きながら頷く。
「…はや…く…もう…おねがい…です…から…」
…いかせてほしい…と、掠れた甘い声が聞こえた。
大紋は逞しい両腕で暁の上半身を掬い上げ、向かい合う。
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