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契約的束縛・誘惑なる秘密
第10章 ドイツー久し振りの堕ち技
「??
1人で?
盟主とは1人じゃないのか?」
1人という言葉に疑問、中央では盟主は唯一無二の存在、当然1人と解釈する。
だがルークの言い方は違う、1人だったと付け加えた。
「元来盟主はパートナーと2人で1つ、それは互いに感覚感情、更に記憶までも共有し共鳴するからと言われている」
「言われているって分からないの?」
「自分達では‥‥
仁科様は既に滅んだ種族の最後の生き残りであり、本部遺跡が何よりも大切に守って来た‥
だが一族は300年前に滅び、古い文献が多少居城に残されている程度で、仁科様の躰の秘密は誰にも分からない‥‥いや今は八神様はご存じな筈」
「という事は、美波と仁科は繋がっているという事になるな」
「全てとは言わないが‥
仁科様と八神様、そして遺物は繋がっているとは聞く、実際に遺物にも意思があって、時々お2人の前に姿を現してるな」
「???」
遺物というのは、城の中で見たあの壁の事だろ、それに意思があり姿を現す?
いまいち理解出来ん。
「・・・はあ・・・
もう暫く勉強‥‥お2人と一緒に行動するなら、もう少し分かってあげて欲しい‥
自分からの願いだ」
「「・・・・・・・」」
仁科を理解しているからこその言葉‥
孤独な仁科に美波という存在が出来、だが盟主という柵から抜け出す事は出来ない。
辛いんだろうなそれは‥‥
もう少しだけ俺達は、ルークから教えを請う事になる。